伊藤計劃『ハーモニー』
昨日購入。
- 作者: 伊藤計劃
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2008/12
- メディア: 単行本
- 購入: 50人 クリック: 931回
- この商品を含むブログ (329件) を見る
もちろん読書中。まだ序盤なので間違ったことを書いているかも。
- 買った時のわくわく感が「邪魅の雫」級であった。「あらかじめ期待などしないほうが作品を楽しめる」という自分のセオリーを無意識に破る。
- 『虐殺器官』と同じ時間軸?っぽい。「あれ」があったのも英語「圏」、だしねえ。作品設定中で誰が「大暴動」と呼んだのかは知らないけれど、僻地で起これば「虐殺」、発展国で起これば「大暴動」「大災禍」というのには、「暴動」には直截的には人が殺されるという意味は含んでいないし、メタ的な意味ではなく作品世界内で皮肉を言いたくなる。きっと世界各地で起こった「虐殺」と米国等とではほぼ同じことが起こっただろうに。もしそれが起こった当地の人々が「暴動」であるとか「大災禍」であると表現したのなら、自分たちの政治的にも文化的にも進んでいる地域で「虐殺」が起こったとは表現したくなかったんではないかなあと、うがって考える(ただ単に混乱は「虐殺」までいかなかったからなのかもしれないが)。
- 某作品へのオマージュらしき描写が、ちらり。
- RPGをぶっ放す場面で一瞬、攻殻機動隊の素子のイメージがよぎる。
- 作中に出てくる「RRW = 信頼性代替核弾頭(Reliable Replacement Warhead)」は実在する兵器、というか現在進捗中の事物、らしい。高信頼性代替核弾頭 - Wikipedia自分が知らないだけですが勉強になります。