「シャングリ・ラ (下)」池上永一 角川文庫

シャングリ・ラ 下 (角川文庫)

シャングリ・ラ 下 (角川文庫)

面白い! 

面白い・・けど、なにか物足りない。

100点満点で点数をつけたら、決して100点にはなりえない、99点のような感じ。

勢いが凄いのだけれど、どこかついていけない。

殺しても死なない、また殺しても死なない、小夜子とか小夜子とか。

あるいは変態涼子とか。

それから「おとおさーん」で大変身するモモコさんとか。

そこらへんが、劣化した少年マンガテイストに思えてしまう。

アリはアリなのですが。


何と言ったらわからないと思いながら読み終えたら、筒井康隆の解説がまさに自分の言いたいことを言ってくださった感じで、びつくり。

これが文章力というものか、と解説を読んで思う。



【追記】
と書いた後に、関連があるような言葉を発見。

イヤボーンとは - はてなキーワード

  イヤボーン

普通の少年少女が危機に陥った際、「いやーっ!!」と叫んだ時に秘められた超能力が発揮され、敵が「ボーン!!」と撃破される展開のこと。

さらに広く、感情の爆発がきっかけで主要キャラクターが何らかの能力を発揮し、敵を圧倒する展開全般を指すこともある。この定義で捉えれば、超サイヤ人などもイヤボーンの一つと考えられるかもしれない。

漫画やアニメにおける典型的なパターンの一つであり、制作者が安易にこの展開を繰り返し批判を浴びることも多い。

まあ登場人物は"普通"ではないんですが。

というか全員、普通ではない。